• SELF 07

    DISCOVER THE EXHIBITIONS

     

     

  • ハリー・グリエール
    パリ
    アンソニー・ヴァカレロ監修
     
    JARDIN DU PALAIS ROYAL
    75001 PARIS

    会期: 6月9日(木)8:00〜10:00
                6月10日 (金) 8:00〜10:00
                6月11日 (土) 8:00〜10:00
                6月12日 (日) 8:00〜10:00


    私はいつも空港に魅了されてきました。空港は、写真家である私の目を引くすべてのものが詰まった場所です。すなわちそれは光、透明感、反射が織りなす相互作用や、基準となるものを失って2つの世界の間にいるという印象を強く与える、スーパーインポーズ(映像に文字や図形を重ね合わせる映像技法)の効果です。さらに空港には枠組みに印をつける記号(矢印、数字、文字)があります。私はいつも看板に使われる用語が好きでした。サンローランから依頼を受け、私はすぐにこの設定で撮影し、この画像を、以前撮影した写真集『Last Call』に収録した写真の一部と関連付けたら面白いと思ったのです。

    ハリー・グリエール




    1941年にアントワープで生まれ、1982年からマグナムフォトのメンバーであるハリー・グリエール。カラーの写真作品で知られ、モロッコ、米国、ヨーロッパ、インド、そして生まれ故郷のベルギーで幅広く活動してきた。数多くの出版物 ‒『MADE IN BELGIUM』『ROOTS』『MOROCCO』『RIVAGES』『EAST / WEST』『LAST CALL 』『INDIA』‒は、様々な環境で仕事ができる彼の能力を表している。「私にとって写真は、構図や色がどうなのかというだけでなく、場所や時間について語るものでなければならないのです。」彼の作品は、2015年のヨーロッパ写真美術館や 2018年のアントワープ州立写真美術館(FOMU)など、いくつかの展覧会で紹介された。パリ在住で、マグナム フォトとアントワープのギャラリー・フィフトリーワンの代表を務めている。

  • テソン・リー
    ソウル
    アンソニー・ヴァカレロ監修

     
    NAMSAN PALGAKJEONG SQUARE
    8-1 YEJANG-DONG, JUNG-GU, SEOUL
    会期: 6月9日(木)9:00~21:00
                6月10日(金)9:00~21:00
                6月11日(土)9:00~21:00
                6月12日(日)9:00~21:00


    2020年春はシュールでしたが現実でした。全世界が止まったのです。誰もそのような気持ちを言葉で簡単に説明することはできませんでした。皮肉なことに私たちが屋内にいるのをやめると、自然が復活し、戻ってきました。自然のおかげで、私たちは忘れられた感覚をすべて取り戻すことができたのです。以前に増して空は青く、鳥は私のアパートの窓から大声で歌い、通りの木々の葉はこれまで以上に青々となりました。これはとてもシュールな体験でした。それ以来、私はもはや同じように世界を見ることはありません。一方で、私は不確かな未来に立ち向かうために、アパートの想像上の自然に逃避しなければならないことがよくありました。不思議な春でした。『SELF』プロジェクトでは、ロックダウンの間の奇妙な体験を視覚化しようとしました。自分の内面でしか見ることができず、自分の感覚でしか感じることができない架空の自然でした。当時、私たちはみな自分の世界に住んでいました。この画像の中に、あなたも自分自身を見つけられたらと思います。

    テソン・リー




    テソン・リーは韓国の中央大学校で写真を学んだ。田舎の村で育ち、自然は常に彼の興味の対象であり、そのことから環境問題に取り組むようになった。彼の作品は、ドキュメンタリー写真において、謎めいた見せ方を通してフィクションと現実の間で行う、独自の概念的なアプローチで知られている。2013年と2015年にソニー・ワールド・フォトグラフィー・アワード受賞。パリ在住。

    テソン・リーはマグナムフォトゲストです。

  • オリヴィア・アーサー
    ロンドン
    アンソニー・ヴァカレロ監修

     
    OBSERVATION POINT
    RIVERSIDE WALKWAY
    SOUTH BANK
    LONDON SE1 9PP

    会期: 6月9日(木)8:00〜21:00
                6月10日(金)8:00〜21:00
                6月11日(土)10:30~20:00
                6月12日(日)10:30~20:00


    『SO NOT SO』は、身体やフィジカルとの関係性、そして触覚やつながりの重要性がテーマです。サンローラン『SELF 07』の作品をアンソニー・ヴァカレロの監修のもと作成するにあたって、動きや交わり遊びを通して、お互いにどのように触れ、つながり、関係を築くか表現しました。自然や人工的な世界の探求も、私たちの身体の限界を知る上で重要です。バーチャル世界が現実と化している近年、壁に手を置いたときの硬い感覚や、小石が互いに重なり合う音を思い出す必要があります。作り話や遊びを取り入れることにより、現実世界は超現実的になります。私たちは両方の要素を体や脳で経験することにより、自身の強さと弱さに気づかされます。

    オリヴィア・アーサー




    オリビア・アーサーはロンドンを拠点とする写真家であり、人物とその個人的・文化的アイデンティティに着目した深みのある写真を撮ることで知られてる。最初の著書、『JEDDAH DIARY』は、サウジアラビアの若い女性の生活を描写。二作目の著書、『STRANGER』は、難破船の生存者の目を通して見たドバイへの旅。最近の作品では、人間が持つ身体との関係性、フィジカリティ、そしてテクノロジーとの関わり方に焦点を当ててる。彼女の作品は国際的に展示されており、英国、米国、ドイツ、スイスの機関コレクションに含まれている。ロンドンに写真のための出版社兼スペース『FISHBAR』を設立。2013年にマグナムフォトのメンバーになり、現在のマグナム・フォトの代表でもある。

  • アレックス・ウェブ
    ニューヨーク
    アンソニー・ヴァカレロ監修

     
    MADISON SQUARE PARK
    NEW YORK, NY 10010
    会期: 6月9日(木)8:00〜22:00
                6月10日(金)8:00〜22:00
                6月11日(土)8:00〜22:00
                6月12日(日)8:00〜22:00


    都市のストリートは、鮮やかな色、大胆な形状、光と動きの層、そして豊かな多様性とともに活況を呈しています。ストリートは、街の多くの人々が思いもよらないシュールな形で偶然出会う、ダイナミックな出会いの場です。ストリートフォトグラファーとして、私はラテンアメリカとカリブ海のストリートで最初に出会った鮮やかな色、灼熱の光、そして生命の強さに長い間惹かれてきました。ですからサンローランのコンセプトでロサンゼルスの写真を撮るよう依頼を受けたとき、すぐにダウンタウンの近隣にあり、豊かなカルチャーを持つピナタ地区、フラワー地区、ファッション地区の3つの地区を思いつきました。深い陰影と鮮やかにペイントされた壁、そして活気に満ちたストリートは、私がよくさまよったメキシコを彷彿とさせます。この展覧会では、ロサンゼルスのストリートで生まれた新作と、ラテンアメリカやカリブ海での過去の作品を紹介します。

    アレックス・ウェブ




    アレックス・ウェブは、自身の30年間のカラー写真をまとめた『THE SUFFERING OF LIGHT』をはじめ、15冊以上の写真集を出版している。彼の作 品はニューヨークのホイットニー美術館、アトランタのハイ美術館、ボストン美術館など、世界中の美術館に展示されている。1979年からマグ ナムフォトのメンバー。作品は『ニューヨークタイムズマガジン』『ナショナルジオグラフィック』などの出版物に掲載された。2007年のグッ ゲンハイム奨学金を含む数々の賞を受賞している。最新の著書は『LA CALLE: PHOTOGRAPHS FROM MEXICO』および、2019年秋にAPERTURE社から 出版され、ニューヨーク市立博物館で写真展も開催された、レベッカ・ノリスとの共著『BROOKLYN: THE CITY WITHIN』がある

  • バードヘッド
    上海

    アンソニー・ヴァカレロ監修


    このコラボレーションは「バードヘッド・ワールド」のシグネチャースタイルである写真マトリックスのフォーマットに基づいています。自然界に存在する種間の調和と共存の関係に触発された作品は、写真間の具体的なつながりを示しています。全体的な輪郭は、雲、木、石などの自然の要素で街並み、衣服、体を並べています。このアウトラインは、さまざまな明暗ブロックの構造と組み合わされて、中国の書道の草書体ののように、流れるような自由な統合感を生み出します。各写真は、トリミングやリフレーミングを行わずに、アナログに撮影された作品をそのまま構成しています。さらに、アンソニー・ヴァカレロ監修の『SELF 07』プロジェクトを通じて、バードヘッドは初めて作品に反転ネガ写真プリントを採用しました。サンローランの『SELF』プロジェクトは、高度な自由度を提供し、アーティストが境界を越えて、それぞれの特別な時代におけるアートとファッションの新しい共鳴の可能性をさまざまな視点から探求することを可能にします。

    バードヘッド




    ソン・タオ(1979年-)とジ・ウェイユィ(1980年-)からなるバードヘッドは、2004年の設立以来アナログ写真を使用し、中国の上海で活動している。 バードヘッドという名称は、フィルムの名前を付けようとキーボードをでたらめに入力したことによって生まれた。バードヘッドの芸術活動は写真が基盤だが、写真の哲学を超えたものでもあります。2人は自分たちを取り巻くすべての存在をとらえ、コンセプチュアル・アートの思考形式を会得し、画像解釈のコンテキストに応用ともいえる。写真のマトリックス、コラージュ、インスタレーション、特定のマウント技術を屈指し、バードヘッドはさまざまな空間や環境で「バードヘッド・ワールド」を提供し続けている。

    バードヘッドはマグナムフォトゲストです。

  • ホンマタカシ
    東京
    アンソニー・ヴァカレロ監修

     
    宮下公園
    渋谷区立宮下公園 芝生ひろば
    東京都渋谷区渋谷1丁目26番5
    会期: 6月9日(木)10 :00〜20 :00
                6月10日(金)10 :00〜20 :00
                6月11日(土)10 :00〜20 :00
                6月12日(日)10 :00〜20 :00


     
    「都市とファッション。東京という巨大な街に、僕らは暮らしている。洋服を着た僕らは、東京という環境の中で、生きて、そして行動している。
    僕らの、行動は、実はその東京という街の圧によって、制約され、誘導されている。僕らの周囲にある東京という環境を、カメラオブスクラの手法を使って、写しとり、展示した。都市とファッションは、いつも一対一の関係で、成り立っている。私はアンソニー・ヴァカレロ監修による、サンローランSELF 07 に関われたことを光栄に思います」


    ホンマタカシ



    ホンマ タカシ写真家。1999年、写真集『東京郊外TOKYO SUBURBIA』(光琳出版社)で第24回木村伊兵衛写真賞受賞。2011年から2012年にかけて、個展『ニュー・ドキュメンタリー』を日本国内三カ所の美術館で開催。著書に『たのしい写真 よい子のための写真教室』、近年の作品集に『THE NARCISSISTIC CITY』(MACK)、『TRAILS』(MACK)がある。また2019年に『Symphonyその森の子供mushrooms from the forest』『Looking Through – Le Corbusier Windows』を刊行。現在、東京造形大学大学院客員教授。

    ホンマタカシはマグナムフォトゲストです